「相続した空き家、いっそ解体してしまった方が早いかも」
「でも解体って、結局いくらかかるのか分からない」
解体は、空き家の悩みの中でもとびきり大きい山場のひとつですよね。金額が読めないから、なかなか踏み出せない。
結論から言うと、福井の木造一戸建て(延床40坪くらい)なら120〜200万円くらいが目安です。
ただし、これはあくまで「建物本体」だけの値段。実際には、付帯工事でけっこう膨らみます。
見積もりの「本体価格」は、いわば入場料みたいなものだと思っておいてください。
今回は、解体費用の中身と、福井ならではの注意点を、正直にまとめます。
「もう住まないし、解体してしまうかな」——その判断の前に、費用感を知っておくと安心です
解体費用の相場、福井ではいくら?
木造一戸建ての解体費用は、坪単価で3〜5万円が目安です。
| 延床面積 |
解体費用の目安 |
| 30坪(約100㎡) |
80〜140万円 |
| 40坪(約130㎡) |
120〜200万円 |
| 50坪(約165㎡) |
150〜250万円 |
2025年は前年比で1割くらい値上がりしてる傾向があります(人件費・処分費の上昇が原因)。福井も全国と同じ流れです。
ここに付帯工事や整地費用が乗ってくるので、トータルだとさらに増えます。
費用が大きく変動する「付帯工事」
「解体っていくら?」と聞いたときに業者から出てくる金額、これが実は建物本体だけのことが多いんです。
あとから「あれもこれも別料金です」と続いていくのが、解体のちょっと怖いところ。
特に福井の空き家は、雪国特有の頑丈な外構・井戸・立派な庭木など、付帯工事が膨らむ要素がそろっていて要注意です。
① 庭木の伐採・抜根
1本あたり5,000〜30,000円。大木や根が深いと1本で10万円超えることもあります。
福井は庭付き戸建てが多くて、松やもみじなど大きな木が残ってるケースが結構あります。
② 庭石の撤去・処分
1個あたり数千円〜5万円が目安です(小ぶりなものは数千円〜1万円、中くらいで1〜5万円、立派な大物だと5万円以上)。
人力で運び出せないサイズだと重機が必要になって、さらに3〜5万円ほど乗ってきます。
福井は庭付きの戸建てが多くて、立派な庭石や石灯籠がどんと据えられている家も少なくありません。
僕の爺ちゃんの家も庭に存在感ある石がいくつかどーんと寝転がっていますね。
「先祖代々の自慢の庭石」が、解体のときばかりは、なかなか手ごわい相手になります。
数が多いと、ここだけで結構いくこともあるので、見積もりのときに大きい庭石の数も伝えておくと正確ですね。
③ ブロック塀・万年塀の撤去
1㎡あたり3,000〜5,000円。古い家は外周をぐるっと囲ってることが多くて、合計で20〜50万円になることも。
④ カーポート・物置・外構
- カーポート:5〜15万円
- 物置:3〜10万円
- 土間コンクリート:1㎡あたり2,500〜4,000円
福井は雪国なので、頑丈なカーポートや融雪設備が付いてる家が多くて、撤去費が膨らみやすいです。
⑤ 井戸の埋め戻し
5〜15万円(お祓い込みだとプラス3〜5万円)。
福井は地下水が豊富で、井戸が残ってる家がかなり多いんです。
井戸いいですよね。管理がちょっと大変ですけど、真夏でも冷たくて美味しい水飲めますし。
お祓いを省くと、後から「縁起が悪い」と気にする方もいるので、業者と相談して判断するのが無難です。
数万円をケチった結果、何年もモヤモヤを抱えることになる——これはこれで、別の精神的コストですからね。
⑥ 残置物(家財・家電)の処分
家財がそのまま残ってる場合、15〜50万円くらいかかります。
仏壇・ピアノ・冷蔵庫など処分が難しいものがあると、一気に跳ね上がります。
「家具込みで」と業者にお任せすると高めに乗せられがちなので、自分で運び出せるものは出しておくと節約できます。
⑦ アスベスト調査・除去
2022年の法改正で、解体前のアスベスト事前調査が義務化されました。
- 事前調査:4〜10万円
- 含有あり(成形板など軽度):20〜80万円
- 含有あり(吹付けなど重度):100〜300万円超
築年数が古い家ほど要警戒です。
⑧ 地中埋設物の撤去
そして、これが個人的に一番こわいやつ。
解体して更地にしたあと、地中から旧基礎・浄化槽・古いガラなどがひょっこり出てくることがあって、追加で10〜50万円かかることがあります。
終わったと思った瞬間に追加請求、という心臓と財布にダメージがきます。
福井の古い農家だと、前にあった蔵や納屋の基礎が埋まってるケースもあります。
契約書に「地中埋設物は別途精算」と書いてあるかチェックしておくと安心です。
解体すると税金はどうなる?
ここ、意外と見落とされがちなんですが——。
建物を解体すると、土地が「住宅用地の特例」から外れて、固定資産税が最大6倍になります。
「すっきり片付けたのに税金は上がる」という、なんとも理不尽に感じる展開です。
税金だけ見れば、「特定空き家」の勧告を無視して放置するのと、結果は同じなんですよね。
ただし、放置とは決定的に違う点があります。解体すれば売却・駐車場活用・更地のまま管理といった次の選択肢に進めること。
放置は時間とともに道が消えていきますが、解体は新しい道を開くための出費です。
「もう使わないし売る」と腹が決まっているなら、税金が上がっても解体して前に進んだほうが、結果的にラクなことが多いです。
詳しくはこちらの記事に書いてあります。
→ 「空き家にすると税金が6倍」は本当?増税までの流れをステップで解説
見積もりは2〜3社から取って、内訳まで比較するのが基本です
越前市・鯖江市の解体補助金は?
「補助金で安くならんの?」というのも、よくある疑問です。
福井県内では、自治体によって老朽危険空き家の除却補助制度があるところがあります。
「特定空き家」「不良住宅」など、一定の条件を満たす建物が対象です。
越前市では、解体費用を抑える後押しとして、解体工事の見積もりサイト「クラッソーネ」と協定を結んでいます。
複数の解体業者の見積もりをまとめて取れるサービスで、相場が分かりにくい解体費を比べやすくする狙いです(越前市の空き家対策計画より)。
鯖江市でも、危険な空き家を解体するときの費用を一部補助していて、ここ5年で61戸の解体に補助が使われています(鯖江市の空家等対策計画より)。
実際、鯖江市が持ち主に「どんな支援があるといいか」と聞いた調査でも、いちばん多かった答えが「解体(除却)の補助」で約3割(29.9%)。
みんな、解体のお金に困っている、ということがよく分かります。
ただし——
- 制度の有無・予算枠・条件は年度によって変わります
- 申請してから決定までに時間がかかる(数ヶ月〜半年)
- 工事前の申請が必須(着工後の申請は対象外)
なので、「補助金あるかも」という段階で、必ず市の窓口に直接確認するのが確実です。
解体のタイミング、早い方がいい?
「あと数年は様子を見ようかな」と思う方も多いと思います。
でも、残念ながら、待っている間に解体費用のほうが先に育っていくケースが多いんです。
理由はこの4つ:
- 建物の傷みが進むと、足場・養生コストが上がる
- 庭木がさらに大きくなって、伐採費が増える
- 冬の福井は積雪で工期が長引く
- 昨今のインフレによる人件費の高騰
特に福井は雪のシーズン(12〜3月)に解体すると工期が伸びて、その分人件費がかかります。
春〜秋(4〜11月)がベストシーズンだったりします。
あと、相続した家の場合は「相続から3年10ヶ月以内」に売却すると、譲渡所得の特例が使えるケースもあります(要件はいろいろあるので税理士確認推奨)。
解体までの流れ
| ステップ |
内容 |
| ① 業者選び |
2〜3社から相見積もり |
| ② 現地調査・見積もり |
付帯工事込みで詳細確認 |
| ③ 契約 |
地中埋設物の取り扱いも要確認 |
| ④ 近隣挨拶 |
業者が対応してくれるか確認 |
| ⑤ 解体工事 |
木造で7〜14日程度 |
| ⑥ 整地 |
更地として引き渡し |
| ⑦ 滅失登記 |
解体後1ヶ月以内に法務局へ申請(義務) |
「解体したら終わり」ではなく、滅失登記の申請までがワンセットです。
ここを忘れると、家はもうないのに書類上は存在し続ける、という幽霊状態になってしまうので要注意。
業者選びで気をつけたいこと
- 相見積もりは必ず2〜3社:金額だけじゃなく内訳を見比べる
- 産業廃棄物処理の許可を持ってる業者か確認
- 近隣への挨拶を業者がやってくれるか
- 地中埋設物の取り扱いが契約書に明記されてるか
- 「一式」表記が多すぎる見積もりは要注意(後から追加請求されがち)
あまりに安すぎる業者は、廃材を不法投棄していたり、近隣トラブルを起こしたりするリスクもあるので注意です。
安さに飛びついた結果、別の場所で高くつく——というのは避けたいところです。
解体するのにちょっとでも悩んでいる方は僕(こしのや)に是非相談してみてください
「どこに頼んでいいか分からない」「相見積もりの取り方が分からない」という方には、信頼できる地元の業者をご紹介します。
それに、解体は「やる」と決める前の相談こそ大事です。「売却か、解体か、活用か——まだ何も決まっていない」という段階でこそ、気軽に声をかけてください。
一緒に頭の中を整理しましょう。慌てて解体する前に、いったん相談、です。
空き家のこと、ひとりで悩まなくて大丈夫です
越前市・鯖江市の空き家なら、まずはこしのやに気軽にご相談ください。
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