「親が亡くなって、実家が空き家になってしまった」
「相続したはいいけど、何から手をつければいいか分からない」
こういう状況って、ある日いきなりやってくると思います。
悲しみがまだ整理できていないうちから、役所の手続きに追われて、おまけに家のことまで考えないといけない。正直、しんどいですよね。
ちなみに空き家になる理由でいちばん多いのは、実は**「持ち主の死亡(約44%)」**。
つまり、相続をきっかけに空き家オーナーになる人が、いちばん多いんです(国土交通省の調査より)。
ただ、空き家のちょっと意地悪なところは、こちらの気持ちが落ち着くのを待ってくれないこと。
悲しみには「四十九日」みたいな区切りがあるのに、家の傷みにはそういう猶予期間がないんですよね。後回しにするほど、選べる道が静かに減っていきます。
今回は、そんな中でも「まず何から始めればいいの?」を、できるだけシンプルに整理します。
「とりあえずそのまま」にしがちだけど、早めに動くほど選択肢が増えます
まず最初にやること:名義と状態の確認
相続した家って、意外と「そもそも誰の名義になっているのか」がはっきりしていないことがあります。
① 登記の確認
法務局で登記簿を取り寄せると、土地と建物の名義人が分かります。
調べてみたら、何十年も前に亡くなったおじいちゃんの名義のまま——なんてケースも、けっこうあるんです。
これ、決して珍しい話じゃありません。
鯖江市の調査では、市が把握している空き家のうち32.6%が「亡くなった人の名義のまま」で、相続の手続きがされていませんでした。
さらに4.3%は持ち主が誰なのかすら特定できない状態です(鯖江市の空家等対策計画より)。
3軒に1軒が名義そのまま、と考えると、けっこうな割合ですよね。
名義が古いまま放置されていると、後の手続きが一気にややこしくなります。
逆に言えば、ここを最初に押さえておくだけで、後がずっとラクになります。まずは現状確認から始めましょう。
② 相続登記は2024年から義務化
これ、意外とまだ知られていないんですが——。
2024年4月から、相続した不動産の登記申請が義務になりました。
相続を知った日から3年以内に登記しないと、10万円以下の過料が科されることがあります。
これまで通用していた「名義変更って面倒だから、また今度でいいや」が、いよいよ通じなくなったということです。
後回しが、そのままお金の損につながる時代になりました。「また今度」を、国が許してくれなくなった——そう考えると分かりやすいかもしれません。
世知辛いことですが早めに動いておくのが正解です。
次にやること:誰が相続するか決める
土地と建物は、相続人全員の共有財産になります。
兄弟がいる場合は、誰が引き継ぐのかを話し合って決めないといけません。
そして、この話し合いが——なかなか、こじれるんですよね。お金と思い出が絡むと、人は少しだけ?変わります。
普段は仲のいい兄弟でも、「あの家、誰が継ぐ」となった途端に空気が変わる。
そして決まって出てくるのが「昔、親にこう言われた」という、確かめようのない昔話なんですよね。
遺産分割協議
相続人全員が同意した内容を書面にする手続きです。
弁護士や司法書士に相談しながら進める方も多いです。
「実家、どうする?」という話し合いを先延ばしにしているうちに、相続人のうちの誰かが亡くなって、その人の子どもたちまで権利者に加わって——気づけば話し合う相手が倍に増えていた。
これ、空き家まわりでは本当にあるあるなんです。関係者は、待てば待つほど増えていきます。
会ったこともない遠縁の人と、実家の話し合いをするはめになる——なんてことも、決して大げさな話じゃないんです。
早めに話し合っておくに越したことはありません。
ちなみに全国の調査では、親が元気なうちに相続の対策をしていた人は、わずか2割ほど。
残りの**約8割は「特に何もしていなかった」**そうです。
つまり、いざ空き家を相続して慌てるのは、特別なことじゃなくて"みんなそう"なんです。
だからこそ、気づいた今このタイミングで少しずつ動けば十分間に合います。
家の状態を確認する
名義の話が落ち着いたら、実際に家の状態を見に行きましょう。
チェックしてほしいポイントはこのへんです。
- 雨漏りはないか(天井や壁のシミ)
- 床が沈んでいないか(シロアリや腐食)
- 水道・ガスが止まっているか確認
- 庭や外まわりの状態
- 近隣に迷惑かかっていないか
久しぶりに見に行ったら、雨漏りで天井がベローンってなって、畳がカビだらけ——残念ながら、これも空き家まわりではあるある話です。
頭の中の実家は、いつまでもピカピカの「あの頃」のまま止まっているのに、現実の家だけがしっかり歳をとっている。
写真や記憶の中の家と、今の家は別物になっていることがあります。
だからこそ、やっぱり自分の目で確かめるのが一番です。
空き家をどうするか考える
状態を確認したら、「この家をどうするか」を考えていきます。
主な選択肢はこの4つです。
A. 自分で使う・住む
リフォームして自分が住む、別荘や拠点として使う、などのパターンです。
B. 誰かに貸す
賃貸に出して家賃収入を得る方法です。
ただし、古い家はリフォーム費用が高額になるケースが多いです。
C. 売る
「とにかく手放したい」という場合は売却を検討します。
状態が悪いと売れにくい・安くなることもあるので早めに動くほど有利です。
D. 解体する
更地にして活用したり、管理の手間をなくすために解体するケースもあります。
福井県内の木造住宅(延床45坪くらい)の場合、解体〜整地までで150〜300万円くらいが目安です。
※家に残ってる家財の量、庭木の伐採、庭石の撤去、井戸の埋め戻し、隣との距離(重機が入れるか)などで、ここからさらに増えることもあります。詳しくは別記事で書く予定です。
登記・遺産分割・保険…書類仕事は多いけど、一個ずつやっていけば大丈夫
まとめ:やることリスト
| 順番 |
やること |
ポイント |
| ① |
登記の確認 |
名義人が誰か調べる |
| ② |
相続登記の申請 |
3年以内に義務・放置は過料あり |
| ③ |
遺産分割の話し合い |
兄弟がいるなら早めに |
| ④ |
家の状態確認 |
実際に見に行く |
| ⑤ |
活用方法を考える |
貸す・売る・解体・使う |
こうして並べると「全部いっぺんにやらなきゃいけないの?」と気が遠くなりますよね。
でも大丈夫、一個ずつで大丈夫です。焦らなくてもOK。
ただ一点だけ。時間が経つほど家は傷み、関係者は増え、選択肢は減っていく——なので「動き出すのは早いほどラク」というのは、正直あります。
「うちの場合、どうすればいい?」
「相続したけど何から始めていいかわからない」
「家の状態を見てほしい」
「売るか貸すか迷ってる」
そういう「まだ何も固まっていない」段階でこそ、気軽に声をかけてもらえると嬉しいです。
こしのやでは、越前市・鯖江市を中心に、空き家の活用サポート・管理サービスを行っています。また売却のご相談も受けています。
「まだ何も決まっていない」——むしろ、その状態からのスタートで大丈夫です。
地場で地域密着でやってる僕だからこそ、変な提案をするつもりは毛頭ないので、安心して頼ってくれればと思います。
空き家のこと、ひとりで悩まなくて大丈夫です
越前市・鯖江市の空き家なら、まずはこしのやに気軽にご相談ください。
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